『次は新大阪〜新大阪〜』
ガタン、ゴトン。
心地よく揺れるそのリズムに、まぶたは自然と重くなる。
「おーい岡田〜次降りるんだってば〜目ぇ覚ませよ〜」
「・・・んー・・・」
「っておいおい、答えて寝るな。剛じゃないんだからよ」
「うひゃひゃ」
「じゅんちゃ〜ん?大阪着くよ〜お目目開けてぇ〜ん」
「・・・井ノ原、気持ち悪いからやめようね?」
・・・もぉ、なんやねんうるさいなぁ。
俺は今むっちゃ気持ちええねんて。
邪魔せんといてや。
「おい岡田〜本当に早く目覚ませってば。こらデコ!」
って痛っ!!
健くん、人のデコそうぽかぽか叩くのやめやほんま・・・
へこんだらどないしてくれんねん。
「坂本くん、こいつマジ起きねぇよ?」
「珍しいな、こいつがこんなに寝てんのも」
「疲れてるんでないの?最近本当忙しいもんなぁ岡田はさ」
「はは。と言うかこの顔見てると本当安心して寝てるって感じだと思わない?」
『・・・確かに』
うん、むっちゃ安心しとるよ。
やって、みんなと一緒におるの久しぶりやし。
向かう先は俺たちの出発点、大阪やし?
今日の俺は、むちゃくちゃ気分ええねん。
そやから・・・やから、な?
もう少しだけ、この幸せに浸らしたってな。
『新大阪〜新大阪です。どなた様もお忘れ物のないようご注意下さい』
「ってうわー着いたっ!!」
「ちょ・・・みんな、早く荷物持って!!」
「ちょっとちょっと〜乗り過ごしたらかっこ悪いわよぉ〜!!」
「井ノ原くん笑ってねぇでこっち手伝えっつーの!!」
「おいコラ!!お前はいいかげん起きろっ!!」
『岡田っ!!!』
・・・そんなに叫ばんでも聞こえてます。
なんやもう、折角えぇ気持ちやったのに・・・
こうして俺がつかの間の幸せに浸れる時間は
あえなく終わりを迎えてしまった。
[プルルルルルルルルル・・・]
「・・・ってもしかして出発のベルじゃない、これ?」
「わータンマタンマ!!降りますってぇ〜!!降ろしてぇ〜!!」
「岡田っ!!マジ起きろっつーんだよ!!いつまで寝てんだよ!!」
「うわっ!!ドア閉まっちゃったよ坂本くん!!」
「うげっ!!・・・ったくこいつはっ!!」
『岡田ーーー!!!(叫)』
・・・訂正。
なんだか新神戸までもうちょっとだけゆっくりできそうです。(笑)
END.
■COMMENT.
まぁたまにはこんな話もいいかな、なんて。(笑)
新大阪と言う題名を見て、これどうやってこなせばいいんだ・・・?と首を傾げていたら、そういえばVさんと言えば大阪じゃねぇか!!っつーわけでこんなんなりました。(笑)
多分コンサートツアー中のご一行ですね。
実際には六人で新幹線で・・・なんてことはなさそうですが、あって欲しいななんつう願望を込めて。
ちなみに新幹線の車内アナウンスは実際とは異なります。(笑)
ネットでちょっと調べてはみたもののうまく引っかからなかったので無難な感じに。
うちの基本、どたばたしてるV6でお送りしました。(笑)
しかしこの話、シンプルですが書いててかなり楽しかったデス。(笑)
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