§ 一年に一度めぐる日常。


・七夕過ぎの楽屋にて。

「結局今年の七夕も雨だったねー」
「まー梅雨真っ只中だししょうがないんじゃね?つーか七夕で晴れたことなんてねーじゃん」
「そうだけどさーまた今年も織姫と彦星は会えなかったと思うと可哀想じゃん」
「いや、そりゃ雲の下は雨降ってるけどあいつらは雲の上にいんだから会えてんだろ、別に」
「あ、そっか。宇宙には雨は降らないもんね。剛あったまいー(笑)」
「なんかそれ褒められてる気がしねぇんだけど・・・」
「それにしても年に一度しか会えない恋人なんて、良く耐えられるよなー俺絶対無理!」
「うひゃひゃ、お前構ってちゃんだしな(笑)」
「そう!(笑)」

・そんな二人の会話にひょっこり入ってきて井ノ原。

「健ちゃん健ちゃん、それ間違ってるぞー」
「え?」
「年に一度しか会えない恋人じゃなくて年に一度しか会えない夫婦ね」
「夫婦?あれ?あの二人って夫婦だったの?」
「え?マジで?」
「マジです。あれ?知らない?意外と知られてないんだ。あの二人は夫婦で、ラブラブ過ぎて仕事をしなくなったから天帝の怒りをかって離れ離れにされたんだぞ」
「うっそ、そんな話だったんだ。全然知らなかった!」
「つーかその天帝って誰だよ(笑)」
「天帝は織姫のお父さん。まー神様なのかな?そこまでは俺も良くは知らないけど、その天帝が一年に一度だけ二人が会う事を許したのが七夕の日ってわけだ」
『へー』
「あ、ちなみにさっき雨が降っても逢えるみたいなこと言ってたけど、実は雨が降ったら二人は会えなかったりするんだよなーこれが」
「えっ!」
「会えねぇのぉ!?」
「そう。七夕に雨が降ると天の川の水かさが増して渡ることが出来なくなるんだそうな。以上、七夕伝説のお話でしたー」
『おおー』

・思わずぱちぱちと拍手を送る剛健でしたとさ。



2010/07/12(Mon)









§ COMMENT.

大変だ!オチがない!!(笑)
久しぶりの小話形式だというのに、ただ七夕の説明をしただけになってしまった。
七夕で何か一本書きたいなーと思った結果がこれですよ。
ゆえに今更出してみる。(笑)

しかし七夕伝説ってあんまちゃんと浸透してないもんなんですね。
何せヤフーニュースに載るくらいだしなぁ。(織姫と彦星は恋人同士じゃなかったとかなんとか)
まぁ俺は結構前に七夕小説書いた時(以前のジャンル)参考までに調べたからなぁ。

ちなみに補足説明として七夕の日に降る雨を催涙雨と言うそうな。
織姫と彦星、二人が流す涙という意味なんだそう。
こと座の1等星ベガが織姫星、わし座のアルタイルが夏彦星(彦星)。
是非とも晴れた七夕の日に満天の星空を見上げてみたいもんですな〜