§ それはいつまでも変わらない日常。



・ある日の楽屋風景。

「ねぇねぇおっさん」
「…ってお前なぁ。いきなり来て人をおっさん呼ばわりすんじゃねぇよ」
「え〜だってほんとのことじゃん」
「……」

・あまりにも健にそうきっぱり言われ、返す言葉のない坂本である。

「って言うか、そんな話したいんじゃないんだって」
「あぁ?なんだよ」
「そこに新聞置いてなかった?明日の天気知りたいんだけど」
「天気?晴れじゃねぇか?」
「うわ、超いいかげんだし。それそのまま伝えるよ?」
「あ?誰にだよ」
「長野くん」
「…調べるから待っとけ」
「最初からそうしろっての」
「うるせぇ」

・近くにあった新聞をがさごそと広げる坂本、と。

「そういやなんで天気なんか知りたいんだ?」
「なんか明日外ロケなんだって。雨降ると流れるからどうなのかなって話してて。で、そういえば楽屋に新聞あったな〜と思ったから見てくるって言って今に至るわけ」
「ふ〜ん。そのロケって長野だけなのか?」
「ううん。井ノ原くんも一緒だって」
「井ノ原?」

・坂本、その言葉を聞いた途端にせっかく開いた新聞をたたんで。

「じゃあ明日のロケは流れるの決定だな」
「え?なんで?」
「良く考えてみろよ。あいつがいる外ロケで雨が降らないわけがないだろ」
「…あ。そっか」
「そういうことだ」

・合点がいった健に坂本が頷いて返すと同時に楽屋の扉が開かれる。

「おっは〜♪お、なになに?なんで二人して頷きあってるわけよ?」
「あ、おはよう雨男くん」(爽やかな笑顔)
「よぉ雨男」(爽やかな笑顔)
「ってちょっと待ったぁ!!何!?そのいきなりの爽やかな笑顔とさも当然と言わんばかりの雨男呼ばわりは!?(汗)」
「だってなぁ?」
「だよねぇ〜♪」
「ええっ?!なんなんだよ二人してっ!!(汗)」

・困惑する井ノ原に、にやりと笑った二人は声をそろえて。

『イノッチ天気予報は的中率100%って話♪』
「はいいぃ?」


2005/10/04(Tue)









§ COMMENT.

本人の名誉のために(笑)言っておきますが、実際彼の雨男ぶりにそこまでの的中率はないと思います。(そりゃそうだ)
まーあくまで創作ですからね。創作。(笑)
それにしてもかなり久しぶりの小話だ・・・
ところで、この小話日常シリーズって文よりも絵にした方が面白さが伝わるような気がしてならない。
俺に漫画を描く能力があればね・・・ふふふ・・・(遠い目)