§ 尊敬の意を表すための日常。
・レギュラーの撮影日、楽屋にて。
「おはよーっス。・・・っと、岡田だけか?」
「ん。おはよう」
「おう。なんかお前と顔あわせるの久しぶりだな」
「って先週もレギュラーの時は会ってるじゃん」
「あぁ、まぁそうなんだけどな」
・ふと坂本、鞄から雑誌を取り出して。
「あ、そうだ。この雑誌読んだぞ」
「ん、読んだんだ」
「お前好き勝手書きやがってよぉ・・・」
「んふふふ(笑)」
「しっかしそうだよなぁ。あの時の岡田にしてみれば、俺なんてオヤジだよなぁ・・・」
・しみじみそう言う坂本に岡田、苦笑して。
「そこまでは言わないけど、あの時の俺には坂本くんはすごい大人に見えたよ」
「お前こーんなちっこかったもんなぁ〜」
「・・・坂本くん、それは誇張しすぎ」
「あ?そうか?」
・岡田、そんな坂本に笑ってから改まって。
「あのさ、俺、本当これってあんまり言われても嬉しくないことだと思うけど・・・」
「ん?なんだよ」
「坂本くんのこと、無意識に父親と重ねてたんだと思う」
「あ?」
「俺あんまり父親のこと覚えてないから。仕事も早くから始めて家族との時間ってのもあんまりなかったし、だからV6って言うのは俺にとっては家族も同然だった」
「あぁ」
「その中でも坂本くんは本当、当時の俺にしてみればすごい大人で・・・ビール片手に説教かましてくる所なんてほんとイメージ上の父親みたいで」
「・・・悪かったな」
「んふふ。だから何処か反発する気持ちがあったんだと思う。俺は絶対にあんな大人にはならないって、そんな風に思ってた」
「思ってた?過去形か?」
「・・・本当は今でも思ってるかも」
「・・・やっぱりな」
「けど!俺本当に、どう言ったらいいのか分かんないけど・・・坂本くんのことは尊敬してるし信頼もしてる」
「へぇ?」
「時には厳しいことも言うし怖いと思うこともあるけど、でも絶対に間違ったことは言わないから」
「・・・買いかぶりすぎだろ」
「そんなことないって。俺が変わる切欠をくれたのも坂本くんだから」
「俺が?」
「・・・だから、感謝してます」
「・・・そういうこと改まって言うなよ。照れるだろ」
「んふふ。これからも頼れるお父さんで居てな、まぁくん♪」
「・・・やっぱり親父なのかよ」
・そうは言いつつも嬉しそうな坂本に岡田も嬉しそうに微笑む。と。
「おっはよ〜ん♪」
「おはよう」
「おう、おはよう」
「おはよう、博、いのっち」
・長野と井ノ原がそろって楽屋入り。
「あれ?なになに、なんか珍しい取り合わせじゃねぇ?」
「ほんとだ。しかもなんだかまったりモードじゃない?」
「んふふ」
「ま、たまにはな」
『?』
・状況が分からず首を傾げる二人に坂本と岡田は顔を見合わせて笑い合うのだった。
2005/06/13(Mon)
§ COMMENT.
たまには二人のそんな信頼関係を書きたかったんです。
実は普通に小説を書くためにストックしていたネタだったりしたんですが、うっかり小話にして発表。(笑)
ちなみに雑誌っつーのはいつぞやのananですな。
古い話なんで早いとこ出しとこうと思って。(笑)
岡田氏にとっての坂本氏って言うのは本当に割と大きい存在なんじゃないかなと思ったわけで。
そんでもってそれは長野氏も然り、と。
要するに親子のような信頼関係に結ばれた三人が俺のツボなんです。(笑)
今回はこの二人でしたが、いずれは長野氏&岡田氏コンビの似たような話でも書きたいなぁ。
あっ、忘れてた!!
これで初めて岡田氏標準語バージョンを書きました。(笑)
関西弁じゃなくても岡田氏っぽく見えますか・・・?