§ 一年のうち一定時期だけの日常。



・いつも通りのレギュラー撮影日。

「おはよ・・・」
『ストーーーップ!!』
「うおっ!?なっ、なんだっ!?(汗)」

・楽屋に入るなり長野・剛・健のストップの声に思わず立ち止まる坂本。

「健!」
「おっけー!!」
「うわっ!?なっ!?何すんだっ!?」

・長野の合図でマスク姿の健が坂本の上着を脱がしにかかる。

「剛!」
「了解!」
「ぶわっ!?なっ、何なんだ一体〜!?(汗)」

・またもや長野の合図で今度はこちらもマスク姿の剛が取り出した何かを坂本に吹きかける。

「剛、こっちもー」
「ちょっち待て。うし、坂本くんは完了。健、貸して」
「はい、よろしくー」
「お、おいっ!一体何事なんだよこれは!!」
「坂本くん、今度から楽屋に入る時には必ず外で上着はたいてから入ってきてよね」
「はぁ?」

・なんだか黒いにっこり笑顔の長野に対し、事情が飲み込めない坂本はひたすら首を傾げる。

「大体今のなんなんだ?なんか吹きかけたヤツ」
「あぁ、あれはファ○リーズ」
「ファ○リーズ?」
「ちなみにハウスダストクリア」
「ハウスダストぉ?」
「うっし、上着も完了〜」
「あーもー目ががゆくなって来た〜!!」
「あぁこすっちゃダメだよ健、赤くなるから。ほら、目薬」
「う〜」
「ぶぃっくしょい!!・・・うひょぉー来たぁ〜長野くんティッシュ〜」
「はいはい、これ使いな。柔らかいヤツだから」
「あー俺も俺も〜!!」
「はいはい。あーなんか俺もくしゃみ出そうだ・・・」

・言ったそばから三人、同時にくしゃみの大合奏。

『うえっくしょい!!!』
「うおっ!?」
『う〜〜さかもちょくんめへぇ〜!!(恨)』
「えっ!?何!?俺のせいなのか!?(汗)」

・三人の恨めしい声にびびっていると後ろからこっそりとかかる声。

「坂本くん坂本くん、この時期の三人には逆らわない方がいいって」
「そうやで。俺らには三人の気持ち分かってやれへんし」
「って井ノ原に岡田。お前らいたのか。つーかこれってもしかしなくても・・・」

・鼻水・くしゃみ・目のかゆみに大忙しの三人を見て。

「花粉を俺が持ち込んだせいってヤツか?(汗)」
『イエス』

・頷く二人と背後に感じる嫌な気配。

『坂本くぅ〜ん?(笑顔)』
「うわっ!!なっ!?な、なんだっ!?」
「毎年毎年恒例なんだから、いい加減学習してもらわねーとさぁ〜」
「でっ、でも去年はこんな大掛かりなことは・・・」
「去年は花粉の量が少なかったのっ!!でも今年は別っ!!」
「そっ、そうなのか?」
「今年の花粉の量は30倍なんて言われてるんだから。坂本くんさぁ・・・」

・詰め寄る三人VS引け腰の坂本。

『俺たちのために、今年は花粉対策は万全によろしく!!(笑顔)』
「は・・・はい(汗)」

・このトリオにあるまじきものすごい低音ボイスでそう言われて本気でびびる坂本であった。



【そしておまけの話。】

「・・・ほんと、花粉症の人間には優しくしないとだめだよなぁ(しみじみ)」
「そうやなぁ・・・花粉症じゃないって言うのもこの状況だとある意味逆に辛いわ・・・」
「だよなぁ・・・」

・何故か花粉症じゃない側の人間が凹む、六人の花粉飛び散る春であった。(笑)


2005/03/22(Tue)









§ COMMENT.

今年は本当に花粉症患者には辛い春ですよ、ほんと。
酷い時なんて寝た気しないですもん。
これがなきゃ春も好きな季節なんだけどなぁとしみじみ思いながら書いてみた小話でした。(笑)