§ 優しさに満ちた日常。
・トニセン楽屋内。
「はよーっす。…あ?どうしたんだこいつ」
・坂本、入るなりテーブルに突っ伏している井ノ原に気づく。
「おはよ。寝かしといてやってよ、お疲れみたいだから」
・毛布を取り出した長野、それを井ノ原にかけてやる。
「珍しいな、こいつが楽屋で大人しくしてんの」
「今俺たちの中で一番忙しいの井ノ原だからね」
「あぁ、そう言えばそうだな」
・すかすかと気持ち良さそうな寝息をたてている井ノ原に苦笑して。
「テレビの仕事の他に雑誌、ラジオ、日記、それに学校…秋には舞台だもんな」
「うん。その上井ノ原って遊ぶのも忘れないからさ」
「そうだよなぁ…ちゃんと睡眠時間あんのか、こいつ」
「どうだろ。実質そんなにないんじゃないかな。ついこの間までコンサートもあったわけだし」
・そんな長野の言葉に坂本、真摯な表情でじっと井ノ原を見る。
「…結構、こいつ強がってんのか?」
「うーん…基本井ノ原っていつも真ん中で盛り上げ役を買って出るから、弱い所とか見せないけど…」
「…やっぱ、疲れてんのか」
「だろうね」
・苦笑して二人、改めて井ノ原を見る。
「疲れたなら疲れたって言えよな、俺たちにくらい」
「カミセンには吐けない弱音でも、俺たちになら言えるだろうからね」
・限りなく優しい微笑みを浮かべた二人、井ノ原の頭を撫でてやる。
「たまにはお前だって甘えてもいいんだぞ」
「それくらいの許容量はあるんだからさ、俺たち(笑)」
・と。
「…二人とも、俺すっげー照れるんだけどっ!!(恥)」
「あ?!」
「え?!井ノ原起きてたわけ!?」
「もーなんだよ二人してっ!!恥ずかしいこと言うなよぉ!!(笑)」
・そう叫びつつ顔を赤くした井ノ原は体を起こす。
「なんだよ!寝たふりしてんなよお前!!(笑)」
「最初は本当に寝てたんだよっ!!(笑)」
「なに?どこから起きてたわけ?」
「…強がってるって辺りから」
「恥ずかしい所ほぼ全部かよ(笑)」
「はは(笑)でも聞いてたなら話は早いね」
「あーまぁ、そうだな。そう言うわけだ(笑)」
「…そりゃすっげー嬉しいんだけどさ…それ以上にすっげー恥ずかしいんだよ、二人してっ!(笑)」
「全部お前を思ってだろ!!(笑)」
「そうそう。井ノ原さ、別に弱音吐いてもいいんだからね?」
・長野が優しくそう言えば、照れた顔の井ノ原がくすぐったそうに笑う。
「…ありがと…ってなんかさ〜!!こういうのはやっぱ照れくさいって〜!!(笑)」
「こっちは真剣に言ってんだぞ!!(笑)」
「そうだよ。大事なメンバーなんだからさ」
「だって二人に甘えると両親に甘えてる気分になるんだよぉ〜!!(笑)」
『両親かよ!!(笑)』
・そんなやりとりをこっそりと覗く人影が三つ。
「…見てる方が恥ずかしいっつの」
「井ノ原くんめちゃくちゃ嬉しそうな顔してるし。なんか入りづらくなっちゃったじゃん」
「二人とも、今日はこのまま邪魔せんでおこうや(笑)」
「だな」
「だね」
・カミセン三人集そっと楽屋の扉を閉めて退場。
「じゃあお言葉に甘えて、パパぁ〜ママぁ〜♪(笑)」
『それはやめなさい(笑)』
「あはあは(笑)」
2004/08/30(Mon)
§ COMMENT.
ふと最近の井ノ原さんの多忙っぷりに気づいたので書いてみた小話です。
本当によく考えてみるとイノッチめちゃくちゃ多忙でないですか?
テレビはV6としてのレギュラーにポンキ、雑誌もV6としてのレギュラー+自分の連載、ラジオにイノなき、それに学校。
果ては秋に舞台も控えてて。
しかも友達と遊ぶのも忘れない井ノ原さん、本当頑張ってるよなぁとしみじみ。
だから多少日記で弱音やグチを吐いてても、多少手抜きであっても許してあげて下さい。(誰に言ってるんだよ・笑)
そんな井ノ原さんを勝手にフォローする小話でございました。(笑)
やっぱりここはツートップに甘やかしてもらわないとね!(笑)