10years - ひとりじゃない


「ケリーさん、再追加公演決まったんやってな」
「ん〜?おん」
「大丈夫なんか?お前、体」
「えぇ?なん、珍しいやん、お前がそんなん聞いてくんの」
「お前のソロ活動に関しては俺はノータッチやからな。せめて心配くらいはさせろ」
「心配してくれんの?」
「そら普通はするがな」
「んふふ。そら嬉しいわ」
「無茶すんのはもう今更止めへんけども、つらくなったら言いなさいよ?」
「…んふふ。オカンみたいなこといいなや光ちゃん」
「俺は真剣に言っとんねん」
「…ん。ありがとぉ。けど、俺は大丈夫や」
「ほんまか?」
「おん。相方にあんまし心配かけて寿命縮めさせたくはないしなぁ」
「もうお前のせいでかれこれ五年は縮まっとるわ」
「んはは」
「…なぁ剛。ライブ楽しいか?」
「ん?楽しいよ、そりゃあ」
「ならええわ」
「え?」
「お前が楽しめてんなら大丈夫やろ」
「…んふふ。心配してくれるんは嬉しいけど、なんや気持ち悪いなぁ今日の光一は」
「あほ、気持ち悪いは余計や」
「んふ。まぁけどほんまに大丈夫やから。俺やって自分の限界は知ってるし、それ以上のことをやったりはせぇへんよ」
「ならいいけどな」
「信用ないなぁ」
「信用してへんわけやないわ。ただ心配なだけやねん。お前は無茶しぃやからな」
「それゆーたら自分やってそうやん。光一サンは人の事言えませんよぉ〜」
「…あー…まぁなぁ」
「ほらなぁ〜」
「あ〜えぇがな!俺の事は!!それより今はお前の事や!!」
「やから何度も言うけども大丈夫やって。助けて、支えてくれる人もいっぱいおるし」
「バンドメンバーか?」
「ん。それに、光一もな」
「俺?」
「心配して、気にかけてくれる相方もおることやし、俺は安心してライブに打ち込めますわ。感謝してんねんで?ちゃんと」
「……」
「なに?照れてるん?もしかして」
「言うな!お前やって立派に気持ち悪いわ!!」
「んふふ♪まぁたまにはこういうのもえぇんちゃう?俺たちももう10周年やし」
「…そういや、もう10周年イヤー入ってんだよなぁ」
「そうやで。KinKi Kidsももう10年や」
「それに、それ以上付き合ってんだよなぁ、お前とは」
「ん?まぁそうやね」
「長い付き合いだからこそ、気持ち悪いやりとりもたまには必要ってか?」
「さぁ、それはどうやろ」
「って頷けや!そこは!」
「んふふ」
「…ま。楽しんでやりなさいよ、ケリーさん」
「言われんでも、楽しませてもらいますわ」


KinKi Kids
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Photo:ENDLICHERI☆ENDLICHERI WATER TANK