「俺はね、剛」
剛にとって、あの人は世界だった。
「太陽の下で笑って生きて行きたいんだ」
その言葉に、初めてあの人の苦悩を知った。
どうして、と問う震えた声に振り返ることなく。
真っ直ぐに駆けて行ってしまったその背中を。
沈む夕日を。
剛は一生、忘れないと思う。
長野博という世界を、失ったその日を。
(残酷なのは、一体誰?)
To be continued...?
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